■乾癬とアトピー性皮膚炎、EDリスクとの関連は?

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乾癬は心血管疾患のリスクを高めるが、アトピー性皮膚炎については明確になっていない。一方、冠動脈疾患のリスクマーカーとして、勃起障害(ED)を使用できることは確立されている。そこで、デンマーク・コペンハーゲン大学のAlexander Egeberg氏らは、乾癬、あるいはアトピー性皮膚炎を有する男性におけるEDの罹患率、有病率とリスクを調べた。その結果、乾癬を有する男性においてEDの有病率およびリスクの増加が認められた一方、アトピー性皮膚炎の男性では、EDリスクは一般集団と同等(あるいはわずかに低い程度)であった。Journal of Sexual Medicine誌オンライン版2017年1月18日号掲載の報告。

 研究グループは、30歳以上のデンマークの全男性を対象に調査を行った。アトピー性皮膚炎あるいは乾癬を有する場合、全身治療の有無に基づき重症度を判定した。

 横断研究として2008年1月1日に、ロジスティック回帰法を用いてEDの有病率およびオッズ比を推定するとともに、コホート研究として2008年1月1日~2012年12月31日まで追跡調査を行い、Cox回帰モデルにより、新規ED発症の補正ハザード比を推定した(年齢、社会経済学的状態、医療サービス消費量、喫煙、アルコール、糖尿病および脂質異常症薬の使用など、潜在的な交絡因子)。なお、新規ED発症とは、ED治療のための薬物療法の開始とした。

 主な結果は以下のとおり。

・デンマーク人の男性(30~100歳)175万6,679例のうち、アトピー性皮膚炎有病者は2,373例(軽度1,072例、重度1,301例)、乾癬有病者は2万6,536例(軽度2万1,775例、重度4,761例)で、平均年齢(±SD)は一般集団53.0±14.6歳、アトピー性皮膚炎有病者46.7±12.0歳、乾癬有病者56.3±13.8歳であった。
・EDの有病率は、一般集団8.7%、アトピー性皮膚炎有病者6.7%、乾癬有病者12.8%であった。
・EDの補正オッズ比は、アトピー性皮膚炎有病者で低下したが(0.68、0.57~0.80)、乾癬有病者では増加した(1.15、1.11~1.20)。
・重症度別にみた補正オッズ比は、アトピー性皮膚炎有病者で軽度0.63(0.48~0.82)、重度0.72(0.58~0.88)、乾癬有病者で軽度1.16(1.11~1.21)、重度1.13(1.03~1.23)であった。
・新規ED発症の補正ハザード比は、アトピー性皮膚炎有病者で0.92(0.76~1.11)、乾癬有病者で1.14(1.08~1.20)であった。
・EDリスクは、軽度アトピー性皮膚炎(0.85、0.63~1.14)あるいは重度アトピー性皮膚炎(0.97、0.76~1.24)の男性では増加は認められなかったが、軽度乾癬(1.13、1.09~1.20)および重度乾癬(1.17、1.04~1.32)の男性では顕著な増大がみられた。

原著論文はこちら
Egeberg A, et al. J Sex Med. 2017 Jan 18. [Epub ahead of print]
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28109691

資料 TMSジャパン
大田区蒲田 発達障害研究所